フリーランスで活動を始めたインストラクターが、最初に悩むのが「確定申告って白色と青色、どっちがいいの?」という疑問。
実はこの2つ、仕組みやルールが異なるだけでなく、あなたの事業ステージによって選ぶべきタイミングも変わります。
「いきなり青色申告は難しそう…」「白色のままで大丈夫?」と感じるのは当然です。
この記事では、以下の5つのポイントをわかりやすく整理しました。
- 白色と青色申告の違いとは?
- 初心者が白色申告から始めるべき理由
- 青色申告のメリットと注意点
- どのタイミングで切り替えるべきか?
- 記帳方法と、おすすめツール
読み終えたころには、自分にとって最適な選択がわかるはずです。
そもそもなんで確定申告するの?フリーインストラクターの義務とは
フリーで活動する=自分で税金を申告する立場
フリーインストラクターとして活動すると、会社員と違って年末調整がありません。
そのため、自分で税金の申告(=確定申告)を行う必要があります。
申告が必要な理由
- 会社員:勤務先が年末調整してくれる → 自分で申告不要(一定条件除く)
- フリーランス:誰も調整してくれない → 自分で所得や経費を報告する必要あり
【重要】報酬から源泉徴収されている場合、確定申告で「お金が戻る」ことも
フリーインストラクターがレッスンの報酬を受け取る場合、通常はスタジオや企業側が10.21%の源泉徴収をしています。つまり、たとえば年間報酬が300万であれば源泉徴収額は30万近く徴収されています。この源泉徴収された金額は、確定申告を通じて「払いすぎ」と判断されれば還付される(戻ってくる)可能性があります。
白色と青色申告の違いをざっくり整理
まずは「何が違うのか?」を簡単に整理しておきましょう。
項目 | 白色申告 | 青色申告(65万円控除) |
---|---|---|
控除額 | なし | 最大65万円の特別控除 |
記帳の形式 | 単式簿記、簡単な記録でOK | 複式簿記(会計ソフト推奨) |
開業届 | 提出しなくても白色で申告できる | 開業届+青色申告承認申請が必須 |
節税効果 | 小さい | 大きい(赤字繰越・減価償却など可能) |
難易度 | 簡単で初心者向け | 仕組みを理解する必要あり |
結論:
- 手間をかけずに最低限やりたい → 白色申告
- 本格的に事業としてやっていく → 青色申告
スタートは白色申告で十分
多くの人が「いきなり青色申告をした方が得」と考えがちですが、実際は初心者には白色の方が現実的です。
白色申告が向いているケース
- レッスン数が少なく、収入も月数万円レベル
- 記帳に不慣れで、まず習慣をつけたい
- 最初は経費も少なく、節税効果が小さい
白色申告のメリット
- 複式簿記を使わなくてもOK(ノートやExcelでも対応可)
- 会計ソフトを使えば白色も簡単に記帳可能
- 書類提出も最低限。確定申告に必要なのは収支内訳書と申告書だけ
青色申告のメリットと、向いている人の特徴
では青色申告はどんな人におすすめなのか?それは「事業として収益が安定してきた人」です。
メリットまとめ
- 最大65万円の所得控除
- 赤字を3年間繰り越しできる(初年度赤字でも翌年に活かせる)
- 家賃の一部を経費にできる家事按分などの節税ワザが使える
こんな人は青色がおすすめ
- 月10万円以上の収入が安定してある
- 今後も継続してレッスンを行う予定がある
- 会計ソフトを使う、または税理士に依頼する予定がある
注意点:
- 開業届と「青色申告承認申請書」の提出が必要
- 複式簿記(借方・貸方)が基本。ただし、やよい会計やfreee、マネーフォワードなどで自動記帳すれば知識がなくてもOK
青色に切り替えるおすすめタイミング
では、「いつ青色申告に切り替えればいいのか?」具体的な基準はこちらです。
切り替えの目安
- 年間売上が100万円〜300万円を超えてきた
- 経費の種類が増えてきた(スタジオ代・交通費・衣装代など)
- 会計ソフトなどで記帳に慣れてきた
- 「今年からはしっかり事業としてやる」と決めたタイミング
記帳はどうやる?おすすめの方法3選
青色でも白色でも「収支を記録すること=記帳」は絶対必要。続けやすい方法を選びましょう。
おすすめ記帳スタイル
- ノート or Excel(白色向け)
→ 領収書を貼って手書き、または自作の表で管理。シンプルだけど手間はかかる。 - 会計ソフト(freee/マネーフォワードなど)
→ 銀行やカードと連携、自動で帳簿が完成。青色に向けての練習にも最適。 - 税理士に丸投げ
→ 年間売上が500万以上ある、または申告の時間を節約したい人におすすめ。
「まず白色で始めて、慣れてきたら青色に切り替える」
これがインストラクターにとって最も現実的なステップです。
→ [マネーフォワードを使って帳簿をつけてみる]

スタジオ開業を考えている方は、今のうちにクライド会計を練習しておきましょう。主要なものは、マネーフォワード・やよい会計・freee会計です。どれを使用してもいいと思いますよ。
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まとめ|白か青かは「今の自分に合った選択」でOK
- 白色申告は気軽に始められ、初心者にはぴったり
- 青色申告は節税面で強力だが、記帳の仕組みを理解してからでも遅くない
- 売上や経費が増えてきたら、青色に移行すればOK
- マネーフォワードなどの会計ソフトを使えば、初心者でも記帳がカンタン
大切なのは、“完璧な申告”ではなく“継続できる申告”です。
あなた自身のレベルと状況に合わせて、無理なく進めていきましょう!



わからないことがあれば、最寄りの税務署に電話して聞いてみましょう。結構親切に教えてくれますよ。